『頭蓋仙骨治療(クレニオ・セイクラル・セラピー)』を最速で学ぶ
お願い
このページで紹介させていただいている『頭蓋仙骨治療(クレニオ・セイクラル・セラピー)』の『10ステップ・プロトコル(10段階の治療手順)』についての考え方やその方法は、私が過去に専門の研究機関で学ばせていただいた事をベースに、私個人のこれまでの経験を通して体得した、自分なりのコツや考え方も一部取り入れています。
この点を事前にご理解いただいた上で、これ以降の内容を読み進める場合には、必ず以下の重要確認事項をお読みの上、その内容の全てに同意していただける方だけがお読みください。
※同意していただけない方は、今すぐこのページを閉じて下さい。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
これ以降の内容をお読みになった時点で、上記の免責事項をご了承頂いたものとみなします。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3.実践編②
(1)それでは、一体どこからどうやって静止点まで誘導するのか…!?
さて、それでは一体どこからどうやって“脳脊髄液の循環リズム”を『静止点』まで誘導して行くのか?…ということについてです…。
実は、この『静止点誘導(スティール・ポイントへの誘導)』は全身のどこからでも行えます!
手の指先1本からでも、足の指先1本からでもどこからでも行えます。ウソではありません。
ただ、あまりにも細かい部分から行うのは、全身にその作用を及ぼすさいの効率…と言うものを考えたときに、遠回りになりますので、通常は、後頭部(後頭骨)や仙骨、足首などから行うのが一般的です。
初心者の方にとっても、あまり小さな部位から誘導するよりも、これらの部位から行ったほうが、『脳脊髄液の循環リズム』が分かりやすいと思います。
今回の解説では、先ず第一番目の手技として、
足首からの『静止点誘導(スティール・ポイントへの誘導)』
を解説します。
1)実際に、足首から『静止点誘導(スティール・ポイントへの誘導)』を行ってみる!
以下、その手順の説明です。
①相手の方に仰向けに寝てもらいますベッドでも床でもどこでもかまいません。
②あなたは、相手の方の足側に座って下さい。
③下の図の様に、両手で相手の方の『かかと』のあたりを優しく包み込むように持って下さい。
④具体的には、下の写真のような感じです。あなたの手の位置が決まったら、あなたの両掌が相手の方の足にまんべんなく包み込む様に触れているかどうか? 或いは、指先だけで強く握り、指先が食い込む様な感じになっていたり、一部分にだけ隙間が空いたりしていないか? 相手の方の足の形状に合わせて、あなたの両掌の全てが均等に触れているかどうかを確認して下さい。
⑤準備が出来ましたら、そのままの姿勢で静かに、相手の方の足と、あなたの両掌の接触面に意識を集中し続けて下さい。
⑥いかがですか…!?下の図の矢印の様に、相手の方の足が外側の方向に回転する様にわずかに開き、あなたの両掌をかすかに押し返してくるのが分かるでしょうか…!?
相手の方の足が開き、あなたの両手を軽く押し返してくるときを、屈曲と言って、頭蓋内に『脳脊髄液』が生成されたときに起こる動きです。
そしてその逆に、開いた足がもとに戻る様に閉じて行くときを伸展と言って、『脳脊髄液』が吸収されるときに起こる動きです。
もし、回転する様にわずかに開く感じがわからなくても、相手の方の足がわずかに膨らんでくる様な動きを感じられればそれですので、感じ取る努力をして下さい。
全く何にも感じ取ることが出来なくても、気にする必要はありません、やがて必ず分かりますし、分からないままでも、それなりにきちんと施術を行うことは出来ます。
『脳脊髄液の循環リズム』をカウントするときは、先にも述べましたように、この屈曲(開いて)~伸展(閉じて)の一往復を1回として数えて下さい。
⑦当然感じ取れない方もいらっしゃるでしょうから、ここでコツを一つお伝えします。
相手の方の足全体が、上の図に示されている矢印のとおり、外側に回転するようにわずかに開く訳ですから、あなたは逆に、ご自分の手を軽く内側にひねり、相手の方の足先がやや内側に向くような力を少しだけかけて待ち構えておくのです。
決して強く捻るのではありません、足先がやや内側に向く方向に軽く捻るような圧を加える…と言うイメージです。
こうするとずいぶん相手の方の動きが分かりやすくなります。
また、絶対的なものではありませんが、下の写真の様に、あなたの手の親指から拇指球のあたりに、相手の方の足の動きを感じやすいかも知れませんので、参考にしてみて下さい。
⑧そのままず~っと、相手の方の足を持ったままで、“脳脊髄液の循環リズム”を数え続けて下さい。相手の方の足が開くように回転し、あなたの両手を軽く押し返してきても、あなたはそれを許さず、そのままの位置で、相手の方の足に対して軽く内側に向けて圧力をかけ続けて下さい。
但し、強い圧力をかけてはいけません…。開いて押し返してくる相手の方の足を、自分のその手の位置のままで受け止めると言う意味ですので、決して、今の位置よりも、相手の方の足を強引に内側に捻りこんだりしないようにして下さい。
あくまでもあなたの手は動かず、相手の方の足の動きを受け止めているだけなのです。
⑨そのまま引き続きその状態を保持して下さい。数分経過した頃から(あるいはもっと早い段階から)『脳脊髄液の循環リズム』が少し不規則になってきていないでしょうか…!?
リズムが速くなったり、遅くなったり、あるいは強くなったり、弱くなったりといろいろ変化してきていませんか…!?これが…
「間もなく『静止点(スティール・ポイント)』に入りますよ…。」
と言う相手の方の体からのサインなのです。
引き続きそのまま行ってください…。
⑩いかがでしょうか…『静止点(スティール・ポイント)』に入りましたか!?
ある方は膨らみっぱなしの静止点、ある方はしぼみっぱなしの静止点、そしてある方はその中間の静止点かも知れません。
膨らみっぱなしの静止点を保持している方は、結構手が疲れるかも知れません。
しぼみっぱなしの静止点を保持している方は、何の手ごたえもなくなり肩透かしを食らった感じかもしれません。
その中間の静止点を保持している方は、何だか訳が分からない感じかも知れません。
いずれにしても、“脳脊髄液の循環リズム”が止まっている、
今この瞬間が『静止点(スティール・ポイント)』
と言われるもので、この時に相手の方に必要な治癒が起こり始めます。
『静止点(スティール・ポイント)』に入った瞬間にグーグー眠ってしまう方も結構おられます。
⑪この『静止点(スティール・ポイント)』はどれぐらいの時間続くのかは全く分かりません。その時々でいろいろで、数秒~数十秒のときもあれば、1分以上続くこともあると思います。
それは、相手の方の体が自動的に決めてくれますのであなたはかまわず相手の方の足を保持し続けて下さい。
しばらくすると、また思い出したように『脳脊髄液の循環リズム』が始まります。そして、その内にまた、不規則なリズムが始まって、その後再び『静止点(スティール・ポイント)』に入るということを繰り返します。
⑫このパターンを何セットか繰り返すうちに、また、この施術を何日か続けているうちに、『静止点(スティール・ポイント)』のあとに始まる“脳脊髄液の循環リズム”が非常に力強く、エネルギッシュで、生命力に満ち溢れた感じになってきます。
この様な段階を経て、その方の健康状態や自然治癒力、免疫力がうんとレベルアップし、その方に必要な治癒が起こるのです。
⑬現時点で『脳脊髄液の循環リズム』を感じられない方も心配いりません。感じようが、感じまいが、あなたはただひたすら、正しい方法で、相手の方の足のホールドをやや内ねじり方向に保持しているだけで効果を上げられます。
2)『静止点誘導(スティール・ポイントへの誘導)』は何分ぐらい行うべきか?
さて、「『静止点誘導(スティール・ポイントへの誘導)』は何分ぐらい行うべきか?」ということについてですが、前項でご説明した、『静止点(スティール・ポイント)』の状態に、相手の方を何セット誘導出来るかがポイントとなります。
熟練してきますと極めて短い時間で、1回目の静止点に誘導できる様になります。私の場合なら、ほとんどの場合、1分未満で1回目の静止点に誘導できます(その方法は後ほどご説明いたします)。
しかし、なれない内は少し時間がかかりますので、出来れば最低10~15分はやっていただきたいところです…とくに最初の内は頑張って最低15分はやっていただいた方がいいかもしれません…。
これぐらいやっていただければ、トータルで、その方にとって必要十分なだけの、静止点に入っている時間を確保してあげることができる可能性が高く、
仮に現段階で、あなたが相手の方の『脳脊髄液の循環リズム』を感じ取ることができなかったとしても、
相手の方の足のホールドを、やや内捻り方向に軽い圧をかけて保持しているだけで、15分の間には、あなたの知らない内にその方は自然に必要十分な時間だけ『静止点(スティール・ポイント)』に入った状態を経験することが出来ます。
ただし、もちろん例外もあります…。
風邪やインフルエンザの解熱をねらう場合ならば、最低20~40分、場合によっては60分程度必要な場合もありますので念のため。
3)『静止点誘導(スティール・ポイントへの誘導)』はどれぐらいの頻度で行うべきか?
基本的に『静止点誘導(スティール・ポイントへの誘導)』にやってやり過ぎはありません。
毎日やっても、一日何回行なっても構いません。
特に今、健康を害しているわけではなく、健康の維持増進を目的としてするのならば、毎日行えば、疲労回復や免疫力のアップに役立ちます。
しかし、あまりに長時間やりすぎると極端なリラクゼーション効果が出すぎて、強い倦怠感やだるさなどを感じる場合もありますので、そこはご自身で最適量、最適時間を確かめながら行っていただきたいと思います。
また静止点(スティール・ポイント)に入っているときの反応の出方は人によって様々で全く何の反応も出ない人もいれば、それなりの反応を出す方もいらっしゃいます。
問題なのは、現時点で強い症状や、長年にわたる慢性的症状をもっている方の場合です。
この『静止点誘導(スティール・ポイントへの誘導)』を行うと、代謝や体液循環が急速に活発になり、ものすごい勢いで治癒へと向かう力が働きだすことがあります。
その為に、肩に問題を持っている方の場合でしたら、足首を保持しているだけなのに肩がズキズキ疼きだし、辛くなったりすることがあります。
これは急速に働きだした治癒力の影響で、問題のある部位に血管拡張とともに、修復物質が一気に集まって来ることなどが原因と考えられます。
この場合、治癒のために必要があって起こっている現象なので、乗り越えられるのであれば乗り越えていただきたいところですが、あまりにも痛みが強く出るのであれば、一旦間をおくとか、改めて日を変えて行う…などの配慮は必要になります。
(2)『静止点誘導(スティール・ポイントへの誘導)』をさらに効果的に行う方法について
それではここで、現時点で“脳脊髄液の循環リズム”を感じ取れている方のために、効率良く、少しでも短時間で『静止点(スティール・ポイント)』に誘導できるようにする為の、チョットしたテクニックをご紹介いたします。今のところ、“脳脊髄液の循環リズム”をうまく感じ取れない方も、今後の参考としてぜひ知っておいてください!
以下、その方法です。
①既に覚えたとおりの方法で、相手の方の『かかと』のあたりを優しく包み込むように持ち、相手の方の足先がやや内側に向くような力を少しだけかけて、“脳脊髄液の循環リズム”が分かりやすい体勢を整え待ち構えておきましょう。
②相手の方の足が、膨らむようにひろがって来たとき、「来たなッ!」と思ったらそれをじゃまするように、ご自分の手を少しだけ内側にひねることによって、外に開こうとする相手の方の足を同じ様に内側にねじります。最初に覚えた方法との違いは実に微妙ですので、そのわずかな違いを以下に整理いたします。その違いをよ~く理解して下さいねッ!
最初に覚えた方法は…
相手の方の足が、膨らむようにひろがって来たとき、やや内側に絞って構えている自分の手がその動きに負けないようにそのまま受け止めました…。これによって自然に『静止点(スティール・ポイント)』に入るのを待つのでした。
一方、今ご説明している方法は…
相手の方の足が、膨らむようにひろがって来たとき、やや内側に絞って構えている自分の手で、その動きを受け止めるだけではなく、それに対して、意識的に更に内側に抵抗をかけ、ひろがろうとする相手の方の足を邪魔して、内側にねじるのです。
ただし、邪魔して内側にしてねじると言っても、決して強い力をくわえるのではありません。
最初に覚えた方法の、受け止めている状態から、ほんの気持ちだけチョット強めに内側向きに少しだけ抵抗を加えるという感じです。
もちろん内側にねじる力を加え続けていると、15分もやる内には、相手の方の足が、思いっきり内捻りになってしまって、とんでもない姿勢になりますので、
ほんの気持ちだけ内捻り方向への抵抗を加えた後、相手の方の“脳脊髄液の循環リズム”がしぼむ段階に入って、開こうとしていた足が、自然に内側に戻りだしたら、あなたも抵抗をかけるのを止めて、通常どおりの待ち構えている手の状態に戻して下さい。
この作業を、“脳脊髄液の循環リズム”にしたがって毎回繰り返すのです。
これによって、相手の方の足の動きをただ受け止めて自然に『静止点(スティール・ポイント)』に入るのを待つよりも、もっと早く1回目の『静止点(スティール・ポイント)』に誘導することが出来るのです。
この続きは、『頭蓋仙骨治療(クレニオ・セイクラル・セラピー)』を最速で学ぶ